谷山です。
今日は単なる日記みたいな感じになるんですが、この前、奥さんのラインに娘から
「彼氏が家に来たいって」
というメッセージが入りました。
奥さんは娘に彼氏がいる事は知っていたそうなのですが僕は初耳です。
少しびっくりしましたが
「ウチに何しに来るんだ」
と聞くと、娘の彼氏が
「親に挨拶がしたい」
と言っているみたいでした。
まぁ、挨拶に来たいと言ってる人間を無下にする訳にもいかないので
「じゃあこの時間なら晩飯でも一緒に食べるか」
と提案し、僕と奥さんと娘と彼氏の四人で食事に行く事になりました。
「彼女の親に挨拶したいなんていい根性してるじゃねーか」
とシャドーボクシングをしながらどんな奴が来ても大丈夫なように身体を温めて待ち合わせのお店に向かいます。
「ろくでもない奴だったらタダじゃおかねーぞ」
なんて話をしながら店に向かってると反対方向からバイト終わりの長男が帰ってくるのが見えました。
「今から〇〇(娘)が彼氏を連れてくるってよ お前も行くか?」
と聞くと長男は
「ぜってぇ行くわ! ナメた奴だったらマジでぶっ飛ばす」
なんて心強いセリフを吐いていたので
「お前も男氣出てきたじゃねーか」
なんて言いながら二人でシャドーボクシングをしつつ戦場に向かいます。
こちらの臨戦態勢はバッチリです。
ちなみに奥さんは呆れてます。
そんなのお構いなしに待ち合わせの場所につき
「お前はここの席、お前はここの席」
なんて座る位置を戦術的に計算して敵を待ちます。
すると僕の「円」の中に娘ともう一人の人間が入ってくるのを感じました。
「来たか!」
なんて思うのと同時に少し緊張した感じの娘と初対面の彼氏が店に入ってきました。
すると彼氏は深々と頭を下げて
「〇〇さんとお付き合いさせて頂いてます。××と申します。」
と高校一年生とは思えないほど立派な挨拶をぶちかましてきました。
「ほう」
と相手の力量を測ると同時に息子の方を見ると息子の顔は今まで見た事がないほどの真顔になっており明らかに戦意を喪失しています。
さっきまで妄想の中の彼氏にデンプシーロールをお見舞いしてたのに・・・・・・
この展開はある程度予測していたとはいえ先手を打たれた感は否めません。
いつも家族で食事をする時は誰よりも喋る僕ですが、今回は父親として軽率な行動をする訳にはいきません。
寡黙で迫力のある父親を演じます。
「まぁ、座りなさい」
なんてカッコつけたのはいいんですが
「君は名前は何て言うんだい?」
と既に名乗った相手に対して再び名前を聞いてしまいました。
「お父さん!さっき名前聞いたでしょ!」
なんて娘にたしなめられましたが、ここで動揺して「堅」を崩す訳にはいきません。
「はっはっはっは 確かにそうだね。でもお父さんは彼の名前の漢字が知りたかったんだよ」
と動揺を悟られない為に無理くり落ち着いた威厳のある父親を演じ続けます。
「くそっ 初手は完全に取られた」
なんて思っていると強い緊張感を含んだ氣がテーブルを包んでいるのを感じました。
「くっく・・・まぁ、流石に奴も緊張してるだろう・・・・ こっちは錬を怠ってねーからな」
なんて思いつつ何氣なく隣の長男の方を見ると、消え入りそうな声で
「緊張して喋れない・・・・・・」
と泣きついてきました。
「この緊張感お前のかよ!」
と心の中で突っ込まざるを得なかったのですが
「コイツ(長男)はもうダメだ! こうなったらこの緊張感を増幅させてテーブル自体をカオスにしてやれ」
と僕の中の性根の腐った父親の一面が顔を出しました。
そこで僕が「発」を行い、長男の緊張感を増幅させます。
そしてその増幅した緊張感をテーブルにいる全員に喰らわすとテーブル全体がザワザワするのを感じます。
「この状態の中でお前らどんな会話するんだ? くっくっくっく・・・・・初対面なのにまともに会話できねーんじゃねーか?」
なんて心の中で嘲笑ってたんですが、増幅させた緊張感を明らかに一番喰らってるのは長男でした。
虚ろな瞳で目の前のコーンバターを一粒一粒口に運ぶのが精一杯の様子です。
「もともとお前のなのにお前が一番喰らってどうすんだよ!」
なんて思いましたが、その時、娘の彼氏が
「今日食事をご馳走になると両親に話したら失礼のないようときつく言われました。失礼がないように氣をつけますが、もし失礼な事ななどしてしまったらすみません。」
と言ってきました。
・・・・・・もうね、無理だよね。
どんだけ育ちいいのよ、あんた
何なら失礼なのはこっちよ。
何かごめんね
そんなん言われたらこっちも最高の笑顔で迎えるしかないじゃない
長男もこんなんだし・・・・・・
と僕も観念して「発」を解除しつつテーブルを包む緊張感MAXのエネルギーを緩めます。
そして時間の経過と共に長男を始め、テーブルにいる全員がリラックスしてきました。
そうなるともう会話も弾む弾む
さっきまで緊張MAXだった長男も
「ポケモンGOはどれだけ集められた?」
「学校で何が流行ってんの?」
なんて普通に会話してるし、奥さんも奥さんで初対面の彼氏に興味深々で質問してます。
そうなると僕だけが寡黙な中年です。
「無理して寡黙な父親演じてたら寡黙じゃなくて孤独な父親になっちまったよ」
なんて泣きそうになってたら
「じゃあ、みんな(俺以外)で家でスプラやろーよ」
と娘が切り出して皆で家に帰る事になりました。
僕はそこから仕事が入ってたので、自分の部屋で遠隔レッスンをしていたのですが下からはキャッキャッと盛り上がる声が聞こえてきてます。
「俺も一緒に盛り上がりてーなー」
なんて思いつつ
「大人氣ない事やるもんじゃないな」
と反省した事は言うまでもありません。
今日の教訓
「術は術 良いも悪いも術者で決まる」
皆さん、術を覚えても皆が幸せになるような使い方しましょ~ね・・・・・・
ちゃんちゃん
谷山 慶裕と言います。
自分が経験した事や学んだ事を元に「氣エネルギー」の重要性と楽しさを面白可笑しく伝えたいです。
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